タイトル | 廃深2 |
プレイした機種 | ニンテンドーSwitch |
メーカー | qreate |
満足度 | A(満足。たいていの場合お勧めできる。) |
要点 |
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執筆日 | 2024年3月6日 |
はじめに
Switch版を全エンディングコンプまでプレイ。前作もコンプ済み。qreate発の横スクロールのホラー探索ゲーム二作目。と言ってもホラーはあくまでテイストであり、メインは美少女ちょいエロ。筆者はホラーゲームはあまり得意ではないが、本作は問題なくプレイできた。バズる動画を撮影しに廃墟にやってきた美少女三人がサルのきぐるみに襲われ、謎を解きながら廃墟から脱出するというストーリー。
良かった点
粗削りだった前作から正当進化を遂げており、前作では単に見た目が変わる以上の意味がなかった操作キャラ切り替えが、本作では3人が別行動しているためキャラを切り替えると探索できる範囲も変わる仕様に変更された。これにより探索パートの面白さが格段にアップした。
探索中に襲い掛かってくるきぐるみに関しても、前作は攻撃モーション中にすれ違えたためほぼ無視して探索できてしまうほど難易度が低く緊張感がなかったが、本作ではすれ違えないようになり恐怖の存在としての存在感や緊張感はアップした。とはいえ相変わらず攻撃モーションが遅すぎて慣れれば簡単に逃げられるが。
エロシーンもよくできている。相変わらずこれでもかというほどパンチラするし、透け下着なんかも楽しめる。この辺りは前作から据え置きの魅力。きぐるみから隠れる際のシチュエーションが豊富になっており、隠れることよりも尻を見せることを優先したような、いい意味で遊び心溢れる演出が多く、探索中のスパイスになっている。追いかけるのを諦めたきぐるみの妙にコミカルな仕草も癖になる。この点はこのおバカさを受け入れられるかどうかで印象が変わるかもしれない。
その他独白動画という形で各キャラのバックボーンが語られるようになり、キャラクター性が増した。任意で見る見ないを決められるためゲームのテンポを損ねないのが○。前作キャラもこちらで少し登場するなどファンサービスにもなっている。ダッシュ移動が自由にできるようになったり、次に何をすればいいのかがある程度示されるようになったのも遊びやすく改善された点であり、全体的に前作からパワーアップしている。
不満点
反面、前作から引き継いでしまっている問題点もある。なんといっても探索パートで調べられるポイントが非常にわかりづらい。廃墟内は暗いためスマホのライトで照らしながら探索を行うのだが、ライトは照らす方向(実質キャラの視線)を操作しなければならず、ライトの方向とキャラの位置が合っていないと探索できないようになっているため、移動しながらライトをくるくる回して探索すると見逃しが非常に多く発生する。同じ座標に調べられるポイントが複数あることがあるためこれも見逃しやすい。シナリオの進行によって調べた時の反応が変化するポイントもあるが、ノーヒントの場面がチラホラあり、これも見逃しにつながりやすく、無駄に詰まってウロウロする時間が長かった。
操作がやたらと右手側に偏っているのも難点。左手は移動(と操作キャラ切り替え)のみで、右手はスティックでライトの向き操作、Bでダッシュ、Aで調べる、RBかRTでライトのON/OFF切り替えと忙しい。というかB押しっぱなしでスティックも操作するのが単純に難しいため、ダッシュはボタンで切り替えるタイプにするか、ライトの向き操作をLB/RBにするなど、もう少し遊びやすいボタン配置にできたのではないかと感じる。
ボリューム調整がタイトル画面でしかできないのも前作から引き続きマイナス点。個人的な好みとしてBGM大き目ボイス小さめにしたいのだが、調整がうまくいかないと何度もタイトル画面に戻らなければならずゲーム開始直後の没入感を削がれてしまった。
ボリュームは少なめ。前作同様多少詰まっても10時間もかからないでエンディングコンプできる程度。前作は安価だったためこのボリュームでも満足感が勝ったが、今作は1000円ほど高くなり、値段に対してややボリューム不足に感じてしまった。とはいえ上述した通り前作からしっかりパワーアップしているため、前作を楽しめた人なら確実に楽しめるだろう。
物語の納得感は前作のほうがあったかなという印象。また、前作ではほとんど見られなかったジャンプスケア(とつぜん音を鳴らしたり怖い絵を表示するビックリ系のホラー演出)が、本作ではチラホラ見られるようになったのは個人的にはマイナス点。
まとめ
総評としては、前作から順当にパワーアップした正統続編で、前作を楽しめた人なら間違いなく楽しめる、よくできた続編といったところ。システム的に本作を先にやってから前作を遊ぶと不便に感じるところが多いと思うので、できれば順番に2作とも遊んでもらいたい。
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