【Steam】Light Fairytale Episode1 感想

Light Fairytale Episode1 タイトル画面 Steam
タイトル Light Fairytale Episode1
プレイした機種 PC Steam
メーカー neko.works
満足度 C(満足できなかったが不満は小さい。)
要点
  • 初代PSを意識したポリゴン表現は良好
  • オマージュが非常に強いため人を選ぶ
  • 値段や分作を加味してもややボリューム不足
  • 戦闘や育成はオマケレベル
  • 『完了』要素が不快度高め
執筆日 2024年3月18日
続編の感想はこちら
Light Fairytale Episode2

 

はじめに

Light Fairytale Episode1 タイトル画面

steam版を一通りクリアまでプレイ。フランス発の、初代PSを彷彿させるグラフィックのコマンドバトルRPG。分割作品となっており、これは4分割中の1作品目。海外産のレトロライクJRPG風ゲームは数多く世に出ているが、FC~SFCのドットグラフィックが多い中で、この作品は初代PSのカクカクポリゴン風となっており、これはこれで懐かしさや、今となってはある種の新鮮さを感じさせてくれる。

 

良かった点

ドットのレトロライクRPGの多くがクロノトリガーを強く意識して作られている中で、このゲームはFF7を強く意識して作られているという印象。スチームパンク風な世界観、支配されたスラム街のような場所と支配者に立ち向かう反抗勢力、主人公が金髪でヒロインが黒髪格闘系、敵は銀髪、装備に装備するオーブ、果てはBGMまでどことなくFF7を連想させる要素のオンパレードとなっている。グラフィックの雰囲気的にワイルドアームズ辺りの影響も受けていそうだ。安易にドットに行かずにポリゴンでの表現に挑戦した点は素直に評価したい。

ローカライズは一部おかしなところも見受けられるがこの界隈では比較的マシなほう。少なくともストーリー中の会話はほぼ違和感のない日本語会話になっているし、狙ったのか偶然かはわからないが初代PS当時のゲームっぽさを感じるテキストに仕上がっている。

 

不満点

シナリオに関してはやや微妙。前述したように4分割のうちの1つ目なのでまだまだド序盤といったところで終わってしまう。後述する『完了』をある程度埋めるまで遊んでも3時間くらいで終わってしまった。値段を考えても少し短すぎるような気がするし、オマージュ元や現時点でのシナリオの背景を考えるとこのペースで4作で完結できるのか…?と不安を感じる。

バトルや育成要素に関してはおまけ程度というレベルで、正直に言うとあまり面白くはない。ただ、これがエピソード1であり、ド序盤もド序盤でまだ主人公たちのレベルが低く、装備もろくにそろっておらず、仲間も1人しかいない状態での話であり、同じシステムでも今後の続編で楽しくなる可能性はある。特にFF7で言うマテリアにあたるオーブは数が出そろえば面白くなりそうなシステムなので、この辺りも続編に期待といったところか。とはいってもさすがに主人公が弱すぎる。設定的にもヒロインのほうが強そうなのはわかるが、終始足を引っ張り続ける主人公にややイライラしてしまった。

他にもARスコープというシステムがあり、ボタンを押している間マップ内の話しかけられる人物や隣のマップへの出口を表示してくれるというものになっているが、これが果たして必要だったのかは疑問。そもそも世界観的にどうなの?という話はさておき、システム的にも他マップへの出口などいちいちボタンを押さなくてもデフォで矢印でも出しておけばいいし、話しかけられる人物もわざわざこんなもので探さなくても見ればわかる。隠れている人物を探せるという機能があるが、そもそも話しかける人物が隠れているのがゲームとして面白いかと言えば別に面白くない。ただ、昔のゲームとはこういった無駄なことをさせてくるものではあるので、当時の雰囲気を再現する要素として見ればまぁ悪くはないのかもしれない。必要ないと思うが。

ゲーム内の実績的なシステムとして『完了』という、あらゆるものが記録される図鑑のようなものがある。これを埋めるためには本当にあらゆるものを調べて回る必要があり、一度調べたものや話した人でも、シナリオがちょっと進んだら再度話しかけないと埋まらないようになっている。これ自体は世界観を表現するための手法としてよく作りこまれていると思うが、図鑑にしてしまったことにより、プレイ感としては『埋めなきゃ』という作業感が増してしまい、せっかく世界観を深く表現する手法なのに没入感を大きく削いでしまうという本末転倒な結果になってしまっている印象。シナリオを主人公でクリアした後、ヒロイン視点での物語も楽しめるようになっているが、差があるのは本当に一部だけでだいたい一緒なので、こちらも作業感を強める一因になっている。

UIは絶望的にダサい。使用感は悪くないのでプレイに支障はないが、オーブ周りの操作性はやや悪いため数が増えると問題になってきそうだ。

 

まとめ

全体的に分割作品であることを前提に作られており、これはド序盤なのでどうしても物足りなさが強い。しっかりとした評価はすべてのエピソードが出揃ってからにするべきではあるが、現時点で1作目としての感想は並みかちょい下くらいか。手の平を返す準備をしつつ、機会があれば続編もプレイしてみようと思う。

 

 

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