タイトル | プリズンプリンセス ハメられし姫たち |
プレイした機種 | PC Steam |
メーカー | qreate/Orgesta Inc. |
満足度 | A(満足。たいていの場合お勧めできる。) |
要点 |
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執筆日 | 2024年11月22日 |
前作の感想はこちら |
プリズンプリンセス |
はじめに
Steam版でフルコンプまでプレイ。
当ブログでも何度か扱っている、みんな大好き(?)『qreate』のお色気謎解き脱出ADVゲーム。
ナンバリングが無いためややわかりづらいが、『プリズンプリンセス(以下、前作)』の続編となる。
前作と同じくプレイヤーは主人公『勇者』となり、魔王城に捕らえられたヒロインたちを救出していく。
キャラクターについて。
- 主人公『勇者』と、ヒロインである2人の姫『アリア』『ゼーナ』は前作から引き続きメインキャラとして登場。
- 前作では登場人物はこの3名くらいのものだったが、本作は個性あふれる(方法でスケベ演出を披露してくれる)多数のキャラクターが追加されている。
- 新たなヒロインである謎の姫『ジュリエッタ』。
- くっ殺系女騎士『シャルロット』
- ツンツンした魔女っ娘『フィナンシェ』
- アリアに忠誠を誓うダークエルフの元盗賊『シューケット』
- ビキニアーマー女戦士『ガナッシュ』
- ムードメーカー武闘家『スフレ』
- 飲兵衛の女侍『クラフティ』
- ムチムチ大魔王『ハメハメハ大魔王』
- ヒロインであるアリア、ゼーナ、ジュリエッタの3人には好感度が存在。
- ゲーム中一定の条件で見られるヒロインシナリオで好感度が上昇、エンディングが分岐する。
基本システムについて。
- シナリオはテキストアドベンチャー形式。
- 主人公以外はフルボイス。
- 前作同様、メインとなるのはマップ探索ADV。
- カーソルを操作しマップ上の探索ポイントを調べ、アイテムやヒントを入手、仕掛けを解くことでゲームが進行していく。
- 主人公は霊体となっており物に触れることが出来ないため、仕掛けの作動はヒロインたちが受け持つことになる。
- 探索中はヒロインたちも一緒に部屋を探索しており、例えば低い位置にあるものをのぞき込む姿勢になって短いスカートの中が丸出しなるといった『ラッキースケベ』的な演出が多く発生する。
- アイテム選択時、カーソルを合わせたアイテムについてヒロインたちが一言反応してくれる。
- 本作ではヒントアイテム(メモなど)のショートカット登録ができるようになっており、設定したヒントをアイテム一覧を開かずにすぐに見られる。
- 魔法を使用することにより、まだ探索していないポイントを表示してくれる。
- 一部、ヒロインたちと重なってわかりづらい探索ポイントがあるが、このシステムでカバーしている形。
- 使用回数に30回までの制限があるが、基本的には使わなくても問題ないくらいのバランス。
- 一部の仕掛けではqreateお得意の動くイラスト演出によるお色気シーンが挿入される。
- 各キャラ共に初登場はすべてこのシーンであり、それぞれ十人十色な方法でお色気シーンを披露してくれる。
- これら動くイラストでのお色気シーンは、特定の場所をお触りするとアクションが発生する。
- 前作ではお触りするとヒロインたちの好感度が下がってしまったが、本作はなんとペナルティ無し。好きなだけ反応を楽しむことが出来る。
- 同様に、前作では仕掛けをスムーズに解くとヒロインたちの好感度がアップしていたが、本作では無くなり、謎解きでの好感度増減は完全に廃されている。
- 前作では時間制限付きのイベント謎解きがあったが、本作では無くなっている。
- 前述通り謎解きギミックでの好感度増減が廃止されたため、連動して廃止されたと思われる。
ヒロインシナリオと、仲間たちのサブイベントについて。
- 本作で新たに追加された要素。アリア、ゼーナ、ジュリエッタの3人が同行している場合に限り、マップ上の特定位置を調べることで3人の『ヒロインイベント』が発生する。
- 3人の関係性や過去、考え方等の掘り下げ・補完的な内容になっている。
- 上記したように、これを見ることで対応したヒロインの好感度が増加する。
- またヒロイン3名以外の仲間キャラクターたちは安全地帯(キャンプ)で待機することになり、シナリオ進行に合わせてキャンプに戻ることでこれら仲間キャラたちのちょっとした掘り下げエピソードを見ることが出来る。
- 残念ながら仲間たちには好感度等の概念が無く、完全に掘り下げ用システムとなっている。
『ナイーブモード』について。
- こちらも本作で追加されたシステム。設定からナイーブモードをONにすると、スケベ演出がある程度隠れるようになる。
- 主に配信向けの機能。最近のお色気ゲームには広く実装されている。
良かった点
前作から良い部分がより良く、正当進化。
- 前作では2人のヒロインがひたすらイヤらしい目に遭っていたが、本作は多数のキャラクターが追加され、バリエーションが豊かになった。
- 前述したが、十人十色なスケベシーンとなっており、qreateらしい『おバカ』なお色気シーンが満載。
- お色気面だけでなく、様々なタイプのキャラクターが登場することで全体的ににぎやかになった。
- キャラクターが大幅に増えた分、持て余しているかと言えばそんなことはなく、ヒロインシナリオやサブイベントによって掘り下げ・補完ができているため各キャラに愛着を持ちやすい。
- 人によっては悪い点にもなり得る。後述。
- お色気演出そのものもかなりパワーアップ。
- 好みの問題もあるだろうが、qreate作品全体で見てもかなり攻めたシーンが多い。
前作で不満だった部分も多くが改善され、こちらも正当進化。
- 謎解き関連は簡単すぎた前作よりいくらかマシに。
- 謎解き系ゲームの基本的な問題をしっかり押さえつつ、簡単すぎてヒントを入手する前に初見で解けてしまった前作よりしっかり進行通りに進められる塩梅になっている。
- 解りづらい謎解きも見られなくなり、入手したヒントやアイテムとそれを使う場所の関連がわかりやすくなっている。
- 不親切仕様も大幅改善。
- 前作では時間制限付き謎解きイベントが何の予告も無しに突然始まり、失敗するとヒロインの好感度が下がるという意地悪な仕様があったが、本作では思い切って廃止。余計なストレス無しに探索ができる。
- そもそもヒロインの好感度が下がる要素が無い。
- 前作ではお触り関連で好感度が減少していたが、本作はペナルティ無しで楽しめるため、本作の購買層にマッチしたゲーム性になった。
- qreate製ゲームの多くで『アイテムの選択が面倒』という問題を抱えているが、本作はヒントアイテムのショートカット登録のおかげでストレスを感じづらくなっている。
- まだまだ万全の体制とまではいかないが、価格的な面も考えて評価すべきだろう。
- ボリュームも強化。
- フルコンプまで遊んで7時間弱。こういったゲームは長すぎてもダレるため必ずしもボリューム正義ではないが、長すぎず短すぎずのちょうどいいラインになっているように感じた。
- 後述するスキップの影響で多少時間が嵩んでいる感は否めず、値段的にも相応とまでは言えないが、ヒロインシナリオ等の充実もあって全体的に前作よりボリューム面の不満を感じにくくなっている。
不満点
大幅に使いにくくなった『スキップ』機能。
- エンディング分岐有りの周回前提のゲームとして致命的に『スキップ』の使い勝手が悪い。
- スキップを押すと『…ヌッ』とワンテンポ遅く『スキップして良いですか?』の確認ダイアログが表示され、肯定すればスキップされる。
- 問題は『どこまでスキップされるか』の区切りがやたら細かく設定されている点で、スキップしても2~3ページ分飛ばすだけでまだ話が続いており、もう一度スキップしなければならなくなるシーンが散見される。
- 前作は確認無しの高速テキスト送り形式だったため、本来であれば確認が出るようになったことも完全なスキップになったことも改善点としたいところだが、調整不足により逆効果になってしまった。
- スキップせずに連打したほうが早いシーンがかなり多い。
登場人物が増えたせいで、1人1人のお色気シーンが少なくなった。
- 前作は2人だけだったため2人のシーンが多数収録されていたが、本作は各キャラクター1シーンずつ+αといった形となってしまい、総シーン数自体は増えたものの1人あたりのシーン数は減ってしまっている。
- 続編である以上、特に前作組のアリア、ゼーナのシーンをもっと見たかったと感じる人がいるのではなかろうか。
まとめ
前作の良かった点はよりパワーアップし、悪かった点はしっかり改善された、正当進化の続編。
雰囲気はそのまま継承しつつも、コンパクトにまとまっていた前作と比べて豪華になっており、qreateのゲームが好きなお紳士様なら確実に楽しめるだろう。
スキップ機能の使いづらさと、人数が増えたことによる1人あたりのシーン数の少なさはかなり気になるし、qreate特有のおバカさは人を選ぶところもあるだろうが、続編として求められる水準はしっかりと満たしているように感じる。
前作ファン、qreateファンはもちろん、おバカスケベゲームファンはぜひ遊んでみてほしい。
ナイーブモードをONにしてもとても家族に見せられたものではないので、その点はご注意を。
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