タイトル | フラグ立てときました。 |
プレイした機種 | PC Steam |
メーカー | EBA GAME(えばのげーむ) |
満足度 | E(とても不満。まともにプレイする気にならないレベル。) |
要点 |
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執筆日 | 2024年8月24日 |
はじめに
Steam版でエンディングコンプまで+記事を書くにあたっていくつかのルートを再度プレイ。
非常にオーソドックスなテキストアドベンチャーゲームで、テキストを読み進めることでゲームが進行していく。
ジャンルを多角視点型ラブコメとしており、主人公視点で進行する通常モードの他、ヒロイン視点で進むモードも用意されている。
- エンディングは複数存在。通常のテキストアドベンチャーよろしく、選択肢で分岐する。
- ラブコメとある通り、恋愛要素を(一応)主軸としつつもコメディ調で軽いノリになっている。
ギャルゲーマニアを自称する主人公がギャルゲーの知識を活かしてモテモテハーレム高校生活を夢見るも当然うまく行かず、幼馴染に相談しつつ一念発起する…というのが主なあらすじ。
良かった点
とくになし。
- こんなことを書きたくはないが、どれだけ探しても良い点と呼べるようなものはなかった。
- 後述するがシナリオやテキストに難が目立ち、バグも多くサウンド設定すら無いなどユーザビリティも悪いため、テキストアドベンチャーとしてまともに遊べる出来とは言い難い。
- しいて言えばエンディング曲にSunoAIで作成された歌モノ楽曲が採用されており、イマドキだなぁと感じた。
不満点
余りにも低品質なギャグのゴリ押し、押し売り。
- 恋愛要素はかなり薄く、プレイ時間のほとんどがコメディ…というかギャグシーンで占められている。
- そのギャグシーンも大半がヒロインの変顔や変なポーズでシュールな絵面を作っているだけで、それすらワンパターン。
- 全ルートクリアで2時間弱という短いプレイ時間の中ですら飽き、30分もプレイすればうんざりしてくる。
- ただ奇をてらうことばかり重視した、ギャグとしても破綻した展開が多い。
- 支離滅裂な展開ばかりでもはや滑るとかの話ではなく、ギャグとして認知できない。
- ギャグエンディングも電波と言うよりは取ってつけたようなものばかりで、笑いよりもクエスチョンマークが先に来る。
- ギャグにせよ恋愛シーンにせよ、最終的に何が描きたいのかが全く見えてこない。
- おまけとして各エンディングの後日談も用意されているが、この有様では面白くも嬉しくもない。
変なポーズでギャグっぽいテキストアドベンチャーというと『立ち絵が変なポーズの恋愛アドベンチャー』を彷彿させるが…
- あちらはタイトルや製品説明からしっかりとカオスさやギャグ感を出して受け入れられる土壌が出来ており、テキスト自体はまともで絵よりもテキストで笑いを取り、電波な展開の中でもキャラや背景・心情を描き、ユーザビリティもしっかりしていた。
- 選択肢にも面白みがあり、選ぶ楽しさすらあった。
- 土壌づくりやテキストベースの演出がしっかりしているため、変なポーズというギャグ要素すらエンディングの何とも言えない切なさとそれに伴う笑いに昇華していた。
- しかし本作はそういった工夫が無く、テキストの質も低いためただ突飛な展開を突っ込んだだけに見えてしまう。
- テキストの雰囲気やギャグのノリは低年齢向けのギャグマンガに近い。PCでプレイするテキストアドベンチャーとしてはかなりお粗末。
- 選択肢は最早意味不明なルートに入って強制的に電波エンディングを迎える即死トラップのようになっており、尚且つそれが面白さに結び付いていない。
- 主人公はギャルゲーマスターを自称しているが、作者はギャルゲーをやったことがあるのだろうか…と、この内容では疑問に思わざるを得ない。
- サウンド設定すらなく、クリックしても進まない(本作はホイールでも進められるためそちらでなら進む)場面があったり、特定の条件を満たすと解放される要素が最初から解放されていたり、通常モード以外では主人公の名前がすべて『undefined』と表示されるなどバグも多い。
- 高速スキップはあるが既読のみに設定できないので非常に使いづらい。シナリオ自体が短いためルートによっては油断しているとエンディングまでスキップしてしまう。
まとめ
『立ち絵が変なポーズの恋愛アドベンチャー』に影響されたかどうかは定かではないが、方向性としては近い作品。しかしラブコメとしてもギャグとしても低品質で、250円という安価でも呆れどころか怒りが湧いて来かねない作品だった。
- イマドキは無料~500円程度で良質なゲームが溢れるほどある。それらを基準にするべきではないと思うが250円でもこの出来では辛い。
所感としては内輪ネタが外に出てきた感に近いか。例えば児童誌にギャグ漫画として載っていれば特に気にならないが、Steamで広く販売されているゲーム作品となるとどうしても厳しい目で見てしまう。
低年齢向けのギャグマンガのノリをPCのテキストアドベンチャーで楽しみたい、という方にはお勧めできる…のかもしれない。
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